2010年9月20日月曜日

ゆっくり走れば速くなる(新版)

『 ゆっくり走れば速くなる(新版)』(浅井えり子著/ランナーズ)

著者は、ソウル五輪女子マラソン代表浅井えり子さん。『 ゆっくり走れば速くなる(復刻版) 』(佐々木功著/ランナーズ)の続編的な本で章立ては似ていますが、表紙に「書きおろし」とあるだけあって、より具体的な数値やトレーニングの紹介など実践的な内容になっています。特に「コンディション・コントロール」、「40代からのトレーニング」、「サブスリーを目指して」、「効率のよい走り」の章は、たいへん参考になりました。

■浅井えり子さんの記録
1980年 3:00:32 初マラソン(大学4年)(大学でのベストは2:54:26、5000m 18分台)
1983年 2:39:47
1984年 2:33:43、5000m 16'49、10000m 34'46
1993年 2:28:22、5000m 15'45、10000m 32'34、ハーフ 1:10'

1984年まではLSD中心のトレーニング。それで33分台まで到達してしまうところが凄い。

■コンディション・コントロール
『復刻版』では、「ビルドアップ(BU)走」と「スピードプレイ(3km+2km+1kmのBU3セット)」の紹介だけでしたが、『新版』では、「BU走」のペース設定、「スピードプレイ」のバリエーション(BU3セット以外に、短い距離のスピードプレイ)などが初心者向けのケースやレース間近のケースも含めて分り易く解説されています。

また、サブスリーを目指し、さらにレベルの高い記録を狙う人には、ぜひ取り入れてもらいたいトレーニングとして、レース2ヶ月前からの「コントロール・ランニング」のやり方が紹介されています。例えばレースで4'00/kmペースを目標にしている場合、(5'00/km+4'30/km+4'00/km)x 3~5セットなど。速すぎてもダメ、設定ペースで走れるようになることが大切だそうです。

■オーバーロード・トレーニング
記録の追求やある程度のレベルを目指すためには、オーバーロード(過負荷)・トレーニングが欠かせません。本書では、「クロスカントリー走」、「ファルトレク」、「ヒルトレーニング」、「長時間ウォーク」のやり方が紹介されています。

浅井さんはクロスカントリー走で高尾山~陣馬山往復を走るそうです。往復は30kmくらいですが、平地での40kmの効果があると感じているそうです。「最近は下りを飛ばして走っている人を見かけるが転倒の危険がある。そんなに速く走らなくても不整地で起伏があるため身体全体の筋力トレーニングの効果も得られ持久力もつく。速さにとらわれず楽しんで走ることも大切。」と語っています。

「インターバル・トレーニング」は即効性があるが、効果以上に身体に対する負担が大きいので、浅井さんは全くやっていないそうです。

■40代からのトレーニング
若いときと同じ練習をしていては疲労も残るし、ケガにもつながります。若いときのイメージを引きずっていては失敗のもと。基本は「練習しすぎないこと」だそうです。20代の場合は3日に1回くらい追い込む必要があるが、40代の場合は週1回追い込むだけで十分だそうです。具体的な一週間の練習メニューが紹介されています。

速いペースのロング走は疲労が残りやすいので、短い距離のスピード練習(スピードプレイ、ファルトレク)と長い距離をゆっくり走る練習(クロスカントリー走)を使い分けているそうです。30km前後の距離走は月1回程度、フルマラソンは年4~5本(狙うのは1~2本で他は練習の一環)。20代のころ600kmくらいだった月間走行距離は、現在400kmくらいだそうです。

最近、疲労回復に時間がかかると実感しており大変参考になりました。早速トレーニング内容を見直したいと思います。

■サブスリーを目指して
一番大切なのは「メリハリをつけたトレーニング」をすること。月間走行距離300kmでも十分可能だと書かれています。スケジュール例は、現在のトレーニング内容に似ていました。土曜日のポイント練習をしっかりこなせるよう、メリハリをつけた練習を積みたいと思います。

レース前は、2~3週間前から走る距離を落として疲労をためないことが原則。特に30km以上の長い距離は避けた方が無難。レースに出るのもよい刺激になる。2~3週間前になったらハーフマラソンまでの距離、1週間前には5km~10kmの距離にする。レース直前の刺激の入れ方も年代別に紹介されており参考にしたいと思います。

■効率のよい走り
重心の位置」、「筋肉のリラックス」、「体幹を起点とした振り子とムチとハンマーの動き」も参考になりました。効率のよい、理想的なランニングにつながるよう、LSDなどで継続して意識していきたいと思います。

誰にでも当てはまる完璧なトレーニングスケジュールはない。その人の力量、その時の体調によって変えるべきもの。自分自身の体調を把握して、いま何をすべきかを常に考えなければいけません。

レベルアップを目指すランナーにお薦めの一冊!早速、トレーニングに反映させたいと思います。

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